Global Mobility Serviceのオートローン審査~業界団体や組合の推薦書類

【質問】

貧困問題、環境問題をビジネスで解決

私は名古屋拠点でコンサルタントをやっております。本日はお話ありがとうございました。感想としまして、私は個人的にも新興国とかにおける貧困問題、環境問題というのに興味を持っております。ビジネスを通じてその問題を解決するということをまさに今やっていらっしゃると思いまして、とても興味深く聞くことができました。

新興国の与信リスク

一方で、ビジネスという観点で、これは誤解を恐れずに申し上げますと、新興国、特に貧困層に対してビジネスをやっていく中で、与信ということはとてもリスク高い一つの要素かなと思っています。日本の大企業もなかなか踏み切れない一つの要素かなと思ったんです。その辺はリスクを考えた上で思い切って踏み切ることができたその背景とか思いをお伺いしたいです。よろしくお願いします。

【中島徳至社長の回答~講演動画より】

日本人が行かないようなエリアへ

まずやっぱりシーズでものを考えるというよりも、実際、ニーズで考えた。途上国の現場に行って、まさにどぶ板を剥がすくらい、本来は日本人が入っていかないようなエリアに入っていった。そこで対話をしたということですね。

旅行者のイメージは「危険」

そうすると、外から見ると、トライシクルドライバー(運転手)というと、悪そうで、犯罪のにおいがプンプンして、こんな人とできるだけ関わりたくないなっていう、旅行者であればそう見る。しかし、実際入っていきますと、彼らの考えていること、あるいは生活、また将来どうありたいかていうような話であったり、子どもの話であったり、いろんな話を聞く。

親や近所を大事にする

すると、大して日本と変わらないし、彼たちの方がすごく、僕たちも学ばさせてもらうところってたくさんあるなと思ったりするんですね。親を大事にしたりとかね。まわりを大事にしたり、まわりって近所だとかね。日本人が失ってしまったような部分ってたくさん実は持っているなと。

ピラミッドの底辺(BOP)

そういうことをだんだん知っていくと、先ほどのグラミン銀行の話ではないですけど、彼たちってBOP(ベイス・オブ・ザ・ピラミッド、社会の低所得層)のこの世界って、そこのエリアから外に出てしまった瞬間、自分ていうのを表現する場がなくなってしまうんですよ。

昔の日本と同じ

まわりをすごく大事にするんですよね。日本のように隣りが誰が住んでいるのか分からないっていうことじゃないですね。BOPの方って本当に知っています。誰の娘が何歳でどこへ行ったとか、誰と結婚したとか、昔の日本と一緒ですよ。

トライシクル組合の推薦

与信審査を通過

そういう人たちって、逆にその中のトライシクル組合の推薦があるから、僕たちは与信審査を通過させている。さっきホームレスってありましたけれども、もともとあの方をホームレス現場から連れてきて乗ってください、貸しますよといったんじゃないんですよ。

支払い歴や犯罪歴

そうじゃなくて、トライシクルの仕事をやりたいということで、トライシクル組合に加入して、そこで毎日高いお金を払って車をレンタルする。しっかりとレンタル料を払い続けた実績があって、トライシクルの協会長から推薦があった。それで初めて私たちは貸していくわけですね。もちろん犯罪歴なんかも、フィリピンの場合、調べさせていただくこともできる。そういった推薦状なんかもいただくんですよ。

書類がそろえば貸す

そういうのが全部そろった方だけにサービスを開始していっています。お貸しする時の個人の与信というのは私たちなりに見ています。でも書類がそろった方にはもれなく貸すんですよ。でも書類がそろわない方に対してはサービスを提供できないんですよ。

審査ではなく書類

審査ではなくて、書類がそろうかそろわないかのほうが重要なんです。そういう視点で行っています。これは別にフィリピンだけではありません。

運送会社、バス会社、タクシー会社

先ほどローカライズの話がありましたけれども、他の国でも推薦をする運送会社とか、バス会社とか、タクシー会社とかがあれば、私たちはどんどん貸す。反社会的だとかの問題がない方であれば、積極的に貸していこうと思っています。